光世「エイミーロウ」 気持ちが上がるデザインに絞る

2019/05/06 06:30 更新


《売れてる理由》光世の「エイミーロウ」 気持ちが上がるデザインに絞る

 レディスアパレルメーカー、光世(大阪市)が19年春夏から本格販売を始めた「エイミーロウ」が売れている。ECは「ゾゾタウン」だけで月商3000万円ペースと目標の3倍の勢い。デザイン性の高い服に絞り、様々なファッションを経験してきた30~50代女性の支持を集めている。インスタグラムを使った発信も実っている。

(古川富雄)

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 エイミーロウはシンプルな商品は一切なく、気分が高揚するようなデザインが最大の特徴。大胆な異素材の組み合わせも多い。ストレスを感じない着心地も重視する。販路はEC、専門店卸、直営店「ウォッシュ」。

 ECの売り上げは年間1億円が目標だったが、3億円ペースで売れている。ゾゾタウンの総合ランキングではボンディング素材のシャツジャケットが2位、フリル付きボンディングのパーカが3位となった。価格はともに1万4800円。チュールレースをかぶせたトレンチコートは、コートのランキングで1位となった。ゾゾタウンでの平均購買年齢は38歳。

今春のヒット商品の一つ、チュールレースを使ったトレンチコート(右)

 好調の理由については、「利は企画にあり」の発想で、デザイン性の高い商品に絞ったことという。大人の女性のニーズに応える質の良い素材を使い、エレガントな仕上げをポイントにする。インスタグラムは「ストーリーズ」を含め毎日情報を更新する。素材や入荷日など質問も多く、きちんと答えてゾゾタウンに誘導する。フォロワーは毎週50人ほどのペースで増えている。

 他の販路も伸び、卸売りは当初計画を6割以上上回り、直営店の売上高も目標比20%増。

 さらに知名度を上げるため今後、百貨店などでの期間限定店、顧客向け受注会を開き、消費者と直接つながる機会を増やす。

胸元にデザインを入れたアイテムが多い19年夏物

(繊研新聞19年4月1日付)



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