ドルチェ&ガッバーナ 無観客でアルタモーダのショー

2020/07/20 11:00 更新


 「ドルチェ&ガッバーナ」は、オートクチュールにあたるアルタモーダ・コレクションの新作を発表した。ロックダウンに入る前から作り始めていて、7月に観客を招いて開催予定だったが、コロナ禍を受けて今回はミラノで無観客のショーを行い、インスタグラムで3日間配信した。

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 「パラッツォコレクション」と題した新作は、太陽に照らされた鮮やかな色柄と風に舞う軽やかな布の動きが特徴だ。イメージソースはイタリアの休日や旅、バカンス。美しい港があるポルトフィーノやカプリ島の岩のアーチ、タオルミーナのギリシャ劇場、歴史的なパレルモの街を連想させる。

 大きくスリットの入ったグラマラスなロングドレスは、袖も裾もたっぷりと風をはらんで舞い上がる。女性らしいシェイプのドレスを、鮮やかなフラワープリントやポルカドット、街の柄が彩る。チュニックやカフタン、ジャンプスーツは、大判の鮮やかなスカーフを結んでつなぎ、仕立てたもの。ゆったりとしたスカーフ地のシャツと鮮やかなグリーンのパンツの組み合わせもリラックス感があって心地良い。きものコートに大きなつばのカプリーヌを合わせれば優雅でリラックス感のある旅先のムード。エキゾチックでエレガントな60年代イメージが表現されている。ドルチェ&ガッバーナが得意とするイタリアの明るいムードがふんだんに盛り込まれた。

アルタモーダ・コレクション©DOLCE&GABBANA

 そこにコーディネートしたのは、ハイジュエリーのアルタ・ジョイエッレリア。花や果物をモチーフにしたプレシャスストーンのジュエリーが、華やかなムードをプラスする。同時にメンズの高級仕立て服、アルタサルトリア・コレクションも披露。50年代調のオープンカラーのシャツとカプリパンツといったスタイルが目を引いた。

 ステファノ・ガッバーナは「ファッション業界は経済を引っ張っていく分野でもある。イタリアのクラフトマンシップや物流の価値を高められるようにベストを尽くしている」と現状についてコメントした。またドメニコ・ドルチェは、次回のアルタモーダとアルタサルトリアのコレクションを、9月2、3日にフィレンツェで発表することを検討しているという。「フィレンツェはクラフトマンシップ発祥の地。私たちにとって支柱であり続けています」と語った。

アルタサルトリア・コレクション©DOLCE&GABBANA

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