大手百貨店の11月売上高 全社が前年を上回る

2025/12/03 06:27 更新NEW!


 大手百貨店の11月売上高(既存店ベース、速報値)は全社が前年同月実績を上回った。国内客売り上げが下支えし、気温低下でコートなど防寒アイテムが伸びた。

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 三越伊勢丹は、伊勢丹新宿本店が2%増、三越日本橋本店4%増、銀座店1%減だった。国内客売り上げは3%増となり、買い上げ客数が1%減だったが、客単価が3%増えた。

 高島屋は、玉川店が9%増、大阪店が7%増、京都店が6%増、日本橋店が3%増で、大型店が売り上げを伸ばした。国内客売り上げは4%増となった。

 大丸松坂屋百貨店は、大丸心斎橋店が外商売り上げが伸びて18%増だったのをはじめ、神戸店6%増、東京店4%増、松坂屋名古屋店が2%増だった。国内客売り上げは3%増えた。

 阪急阪神百貨店は、阪急うめだ本店が1%増。大型改装に伴う売り場閉鎖の影響があったが、国内客売り上げが堅調だった。阪神梅田本店は食品の改装効果で23%増えた。

 近鉄百貨店は、あべのハルカス近鉄本店が3%増だった。例年に比べて早期化したクリスマスフェアが奏功し、入店客数が2%増となった。

 免税売上高は、大丸松坂屋百貨店が14%増だったが、ラグジュアリーブランドなど高額品が伸び悩んで三越伊勢丹が5%減、高島屋が3%減だった。中国政府が日本への渡航を自粛するよう呼びかけたことの「影響は限定的」という。ただ一部に「11月下旬から海外VIP顧客以外の旅行客の売上高が約2割減」と不透明な見通しだ。



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