北欧最大級のファッションウィークが大きく変わろうとしている。コペンハーゲン・ファッションウィークとともに北欧のファッションシーンを引っ張っていた大型トレードショー「シフ」と「レヴォルバー」のデンマークの2大トレードショーが、シフによる買収で一つのイベントに集約された。
(ライター・益井祐)
以前は市内中心にあるフォーラムとミートパッキング地区のイベントスペースの2カ所を居としたレヴォルバーは、シフの主催団体でもある郊外の複合施設ベラセンターに移り、一堂に会することになった。今季は「シフ×レヴォルバー」として開催された。
境目なくすアプローチ
メインのアトラクションとなったのは「ラブラム・ロンドン」。サステイナブル(持続可能)な若手に贈られる「エリザベス2世女王アワード・フォー・ブリティッシュ・デザイン」を受賞し、即位したばかりの英チャールズ3世国王からトロフィーを受け取ったアフリカ系デザイナーだ。彼の生み出した架空のキャラクターを使ったスカルプチャーや刺繍作品とともにマーチャンダイズが並んだ。ロンドン・コレクションではこのキャラを使ったアニメを公開する予定だという。
一方、正面玄関から入ってすぐの場所に陣取ったのはストーリーテリングを得意とする「ヘルムステッド」。水彩画を落とし込んだメルヘンチックなプリントで社会や環境問題に立ち向かっている。環境といえば、「ニコライ・ストーム」は21年のこのウィークのサステイナブルアワードに輝いている。最新コレクションの着想源は幼少期の記憶という。
インターナショナルなブランディングのシフと「ヘリック・ビブスコフ」や「ソウルランド」などローカルのメジャーブランドを多く抱えるレヴォルバーは、エリアでなんとなく分けられているようではあった。
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