「コグノーメン」(大江マイケル仁)は2月13日、秩父宮ラグビー場で23年秋冬のコレクションをランウェー形式で行った。20年秋冬にブランドを立ち上げてから初のショーとなる。
冒頭のモデルが着るのは、11の数字とともに様々な言語が手書きされたノースリーブのコート。大江にとって最も身近なフットボールの要素を反映しながら、トラッドとストリートムードの軽やかさが行き交う。デニムのジャカードに描かれるのは、スタジアムを埋めつくす老若男女の観客。カムフラージュ柄のような連続柄となって、ブルゾンやトラウザーのスタイルがモダンに映る。
ニットアイテムのユニークさも目を引くポイント。クラシックなピンストライプのアイテムに、反射する糸が交ざったネオンカラーのセーターやパンツが差し込まれ、ポジティブなエネルギーを放っている。フットボールのマフラーをアレンジしたフード付きロングベストは、ブランドのらしさを伝えるアクセントになっている。
テーマは「ファイトフォー」。「この3年、世界で分断された状況が浮かび上がるなかで、様々な人がそれぞれに感じているファイトの先に光があることを伝えたいと思った」と大江。
(須田渉美、写真=加茂ヒロユキ)