アフリカのガーナとケニアを中心に教育・雇用・健康課題に取り組むNPO法人(特定非営利活動法人)クラウディ(東京、銅冶勇人代表理事)は、教育支援や職業訓練、農業分野などで支援を実施し、成果を出している。
教育支援ではガーナ南東部のアブイ・チタ村で18年から幼稚園と小学校、21年から中学校を運営。今年は高校進学者が33人になり、初めて大学受験に挑む生徒も出た。24年1月にガーナの首都アクラに開校した理容師の職業訓練校「バーバーアカデミー」は、第1期の18人が研修を重ね、10月の修了試験に13人が合格した。アカデミーは、ガーナ初のバーバー国家資格付与団体として、政府から仮認定を受けることも決まった。一方、クリエイターのための職業訓練校「クリエイティブアカデミー」は24年10月、ソニーとスポンサーシップ契約を締結した。
アブイ・チタ村の農業プロジェクト「クラウディファーム」は、23年10月の洪水で村の8割が浸水したが、キャベツの収穫が実現するなど着実に復興している。洪水で村の収入源だった農業・漁業からの収入が途絶えたため、せっけんや漂白剤などの日用品を製作、販売する緊急職業訓練も実施した。
国内では能登半島地震の被災地に寄付をした。銅冶代表理事が社長を務めるファッションブランド「クラウディ」の食器は、石川県の工場で生産。震災直後に、生産コストを引いた売り上げの全てを被災地復興に寄付するプロジェクトを開始。24年は珠洲市へ総額111万8850円を贈った。