チクマとイオンリテール、古着回収を効率化 全国282店に設置し消費者に分別を促す

2023/10/20 06:26 更新


素材分別の回収ボックス(イメージ)

 繊維専門商社のチクマ(大阪市)は10月19日、イオンリテールと連携して一般家庭で不用になった衣類の回収・リサイクル事業を始めると発表した。イオンリテールの全国282店に回収拠点を設け、消費者から古着を集めて自動車内装材料への再利用や、繊維原料に戻してから新しい製品に活用する考え。

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 イオンリテールの各店内に回収ボックスを設置する。対象はTシャツやポロシャツ、スウェット、ジーンズ、チノパン、ジャケットなど。イオン以外で購入した物も回収する。肌着や水着、きもの、タオル、ダウン製品、皮革製品などは対象外。消費者に分別回収を促し、回収ボックスはポリエステル100%、綿100%、その他混紡品の3種類設ける。これにより後工程の作業を効率化、コストも抑える狙い。リサイクルの仕組みは、北九州市とチクマの関連会社エヌ・シー・エス(北九州市)が官民共同で構築してきた古着回収リサイクル事業「チクマノループ」を活用する。

 開始に先駆け、8月23日~9月10日にイオン津田沼店、イオンスタイル幕張新都心店、イオン船橋店、イオン高根木戸店で検証した。回収できた古着は、92キログラム。内訳はポリエステル100%が4キロ、綿100%が30キロ、その他混紡品が58キロ。素材別の回収で「消費者の混乱はなかった」(チクマ)ため、本格的に事業を始めることにした。

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