AI(人工知能)との会話をいかに楽しむか――東京ブランドが生成AIを独自の視点で取り入れる傾向が目立ってきた。「チャットGPT」は、発想を転換するきっかけになっている。服作りを熟知したデザイナーならではの活用が広がっている。
(須田渉美)
発表されたコレクション上では見えなくても、リサーチの上でチャットGPTが新しさを生んでいる。
雑談方法にヒント
「人間にはできないこと、コンピューターが起こすバグや勘違いに着目している」と話すのは、「ダブレット」のデザイナー、井野将之さん。24年春夏は生成AIの画像のバグをヒントに、リアルクローズに置き換えたスウェットなどを作り話題になった。アトリエではチャットGPTとの会話も楽しむ。「AIに答えやデザインそのものを求めるのではなく、ブレインストーミング的な使い方」だ。正攻法とは異なる問い方で会話を繰り返し、「誰もが思いつかないことや普通じゃないこと」を引き出し、クリエイションのエッセンスにする。
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