《「CFCL」革新の株式報酬制度㊤》従業員に報いる手法、ひねり出す 付与した株は会社が買い取り現金化

2025/10/21 07:59 更新有料会員限定NEW!


「会社の成長は経営者の力だけではない。従業員にも等しく報いるべき」と話す松浦代表取締役副社長兼COO

 デザイナーブランド「CFCL」を運営するCFCL(東京、高橋悠介社長)が2年前に始めた株式報酬制度。よく耳にするストックオプションも株式報酬の一つだが、特徴はフルタイムの従業員や過去の在職者も対象の点。欧米でも珍しいという。従業員に一定の割合で株(現金化できる権利)を付与し、利益が出た年に会社が株を買い取る。すでに2回実施。金銭的なインセンティブは従業員のロイヤルティーを高め、新規採用にもプラスに働く可能性がある。

(永松浩介)

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脆弱な財務体力

 20年に創業。制度設計を手掛けた松浦直彦代表取締役副社長兼COO(最高執行責任者)は外資系金融機関の出身で、22年夏に経営に参画した。当時の従業員は10人ほどで、「オーナーデザイナーの高橋が人事など全て見ていた」という。

 同社に転じて見えたのはスタートアップならではの課題。財務体力が脆弱(ぜいじゃく)なため、現場で必死に頑張るスタッフに金銭的に報いることができず、外部から腕のある人材を登用するのも難しい。さらに言えば、会社が成長してから入社してくる人材が常に経済メリットを享受することに矛盾を感じていた。

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