昨年の秋、経営幹部を集めて「ウェルビーイング」の勉強を始めました。体と心の健康の大切さを改めて学び、組織全体がより高いパフォーマンスを上げる意識づけになっていると感じています。全従業員の健康診断の100％受診はもちろん、二次検査の受診も徹底しています。
どうしてもウェルビーイングを会社に導入したい！と思ったわけではありません。ただ、以前からファッション物流のプロとして「しあわせの経営」をミッションに掲げ、末永く継続できる企業を目指してきました。売り上げや利益を追いかけるだけではなく、関わる人々が幸せになることを目指したいという考え方です。おかげ様でなんとか会社を続けて来られた一方、時代は成長から成熟へと軌道が変わり、そのための学びも必要と感じました。
そうしたなかで日々、少しずつ皆が良い方向に進むことの価値は大きいと考えます。現代人は脳の疲れが激しいですが、よく眠って回復に努めれば高いモチベーションで仕事に当たれます。24時間働くとか、不健康なまま自分の範囲内で不機嫌に仕事を済ますとかいう時代ではありません。
関わり合う人々の幸せを願うには自分自身を大切にしないと始まりません。日々自分の体と心に意識を向けることで、少しでも早い段階で体と心の違和感や不具合に気づきたいところです。この研修も幹部の次の世代に移りました。心を整える習慣が広がっていくとうれしいです。
（オーティーエス社長 田中優一郎）
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
