文化服装学院ファッション流通専門課程は日本アンドロイドの会と協業し、「ファッションとテクノロジーの融合」をテーマに、有志学生による研修として共同研究を行っている。増田大助専任教授が主幹を務め、協業を始めてから5年目を迎えて今月、幕張で開かれたICT(情報通信技術)とエレクトロニクスの国内最大の展示会に共同で出展。展示とショーで研究成果を発表した。
展示会場では会期中3日間、光るインタラクティブ(双方向)きものの試作品を紹介した。光るきものは、光ファイバー製の人工布を使い、和裁士がきものと同じように縫製。透ける素材なので本物のきものの上から重ね、帯の内側に制御用の小さなコンピューターを装着し、スマートフォンからの遠隔操作で色や光の強さを変えたり、光で文字を浮かび上がらせてみせた。
光るきものは、ショーで観客や第三者とのインタラクティブな演出に使うなど用途の広がりが期待でき、今後も研究を続ける。東京五輪を視野に、日本の古き良き文化とハイテク技術を融合させた新しいアイテムとして、進化させたい考えだ。
展示会で光ファイバー製の人工布で作った光るきものを出品
展示会2日目には、別会場のステージで、ウェアラブルデバイスファッションショーも行った。スマホから指示を出すと光る服、歩く速度や動きに合わせて光り方の変わる靴など、ウェアラブルデバイスを使ったコーディネートでモデルが登場。スポーティー、クラブフェス、アイドルの三つの場面に分け、4年間で製作した作品を披露した。
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ウェアラブルデバイスを使った着こなしを披露するショーも開催