ビームスのメンズカジュアル「ビームスプラス」は、1月にパリで開催した秋冬物の展示会で、デジタル捺染機を使った商品ビジュアルの展示を行った。パネル写真より、持ち運びがしやすく、複数回使用できるよう、布に直接印刷したモデルの着用画像をディスプレーした。
複雑な柄を表現するときに使うことのあるエプソンのインクジェットプリンター「モナリザ」を使い、実現した。
ビームスプラスは、1940年代半ば~60年代半ばの米国のメンズスタイルが軸のレーベルだ。迷彩柄やユーズド加工を表現する際、現代のプリント技術を使う。小ロットでオリジナリティーの高い柄を作れるからだ。
溝端秀基ディレクターは「昔ながらの製法で作るプリント生地の味わいは大切だが、それだけではお客様の求める価格と価値のバランスを実現できない場面もある」と最先端の技術を使う理由を話す。
毎シーズン、複雑な柄の再現や表現に複数のメーカーのプリンターを使い分けているが、その一つであるエプソンから商品だけでなく、プレゼンテーションにも活用してはとの提案を受け、試すことにした。
これまではモデルのシーズン商品着用画像をパネルに加工して展示会に持ち込んでいたが、今回は3×4メートルのポリエステルのサテン生地に36のコーディネート画像をデジタル捺染でプリントして飾った。
同じものを国内展でも再利用し、使用後にトートバッグなどのノベルティーに再利用することも検討している。