バロックジャパンリミテッドはEC事業部事業部長に、石川めぐみさんが新たに着任した。大手ECでキャリアをスタートし、バロックでは「マウジー」のデジタルを活用した販促担当などで実績を持つ。5月に事業部長に就き、部署内の意識改革から始め、連携が深まってきたという。
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――着任時を振り返って。
まず考えたのは、EC事業部の役割です。社員の働く意義が個別になってしまっている状態があり、前任の事業部長やほかにもいろいろな人とコミュニケーションして、まずはEC事業部のあるべき姿を自ら示しました。
――あるべき姿とは。
これまでは、売り上げの数字ばかりを気にしていました。もちろん、売り上げは大事ですが、本質はバロックのブランドを好きでいてくださるお客様や新規顧客にどのように満足していただき、互いに成長していけるかにあります。メルマガやLINEといったメディアをミックスしてLTV(顧客生涯価値)を高めていかないと、と考えました。
――三つの課題を挙げた。
一つは心地よい買い物体験。もう一つはマーケティングオートメーションを使ったパーソナルな提案。購入履歴などを基に、ECや実店舗への来店を促す情報発信やサービスが必要です。最後に、ライトユーザーに継続的に利用いただくための施策です。これら三つそれぞれが連動するのが目指したい姿です。
――部署内の議論が活発に。
いろいろなメディアからECに来るお客様を、どのようにシェルター(ウェブストア)の経済圏に入って満足していただけるかという物語をみんなで作っていくんだよと話し、理解してもらうと働き方が全然違ってくるんですよね。
みんなの意識は変わり、議論が活発になりました。ゴールに向かっての役割を明確にしたため、各メディアの週次の売り上げ報告を受け、担当ごとにどう連携できるかを考えたり、みんなで結果を分析したりするようになりました。結果、正価販売率が高まるなど売り上げの構造が少しずつ変化しています。