アルケリス、サンコロナ小田、大和ハウス工業 軽量アシストスーツ開発

2020/10/14 06:27 更新


足に装着し体重を支え、疲労を軽減する

 アシストスーツを手掛けるアルケリス(横浜市)と、サンコロナ小田、大和ハウス工業の3社は、製造現場での立ち作業の負担を軽減するアシストスーツ「アルケリスFX」を開発した。サンコロナ小田の炭素繊維複合材料「フレックスカーボン」を採用し、従来比で40%軽量化し、片足2キロを実現した。移動の多い製造現場での広がりを見込む。

 アルケリスFXは、中腰姿勢になると一定の角度で膝を固定し、電力を使用せずに長時間の立ち作業をサポートする。医療現場などで既に使用されているアルケリスを改良したもので、体重を支える前後のプレート部分を従来のアルミ製から、軽量・高強度のフレックスカーボンに切り替えた。厚みを変えられるなど「樹脂と同じように扱える」という高い成形性が評価された。大和ハウス工業では今年建て替えが完了した奈良工場で先行導入して溶接現場などで使用、「長時間の中腰姿勢でも手元が安定して作業が行える」といった声が聞かれた。

 ボタン一つで歩行モードに切り替えられ、身長145センチから着用可能なSサイズも用意、足回りの固定、装着のしやすさなども改良した。大和ハウス工業の全国9工場で37台を導入し、今後も改良を重ね導入を増やす方針。高齢者や女性作業員の活躍につなげていく考えだ。今後は法人向けに一般販売も始め、3年目には1000台の販売を目指す。1台49万8000円。

モモとスネ部分のプレートに「フレックスカーボン」を採用した「アルケリスFX」


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