「アキラ・ナカ」(ナカアキラ)の18年プレフォールコレクションは、引き続き「もう一歩踏み込んだラグジュアリー」へとステップを進めている。
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18年春夏のメインからパリで展示会を始め、既に有力店から反応を得ている。「今の市場にはおしゃれな服は多いが、どれも消費者の理解の範囲にあるものばかり。驚きや感動を与えて、くさびを打ち込みたい」とナカ。
春夏に出していた、袖山がせりあがったような袖付けのテーラードジャケットを進化させている。プレでは、比較的カジュアルに見えるコーデュロイやグレンチェック地を使ったことで、「日本のバイヤーからも反応が良い」という。
アバンギャルドに見えるが、肩の作り自体はコンパクトで、着てみるとエレガント。パタンナーと試行錯誤を繰り返し、そんなバランスを追求した。
ノースリーブジャケットやトレンチコートでも、肩にポイントを置いたデザインを出している。「スタイリングで新鮮さを出すのが今の流れだが、うちは構造で新しさを出したい。そうでないと人の心には刺さらない」
染料染めのホースハイド、ケミカルな輝きのある二重織りリネンなど、素材や縫製の質も上げた。「海外は2年でどこまで広がるかが勝負」と意気込む。
