エイガールズが縫製工場モンスターと業務提携 一格上の製品を目指す

2025/09/18 06:28 更新NEW!


エイガールズの山下社長(左)とモンスターの草桶社長

 エイガールズは縫製工場のモンスター(福井県越前市)と業務提携した。モンスターが創業時から培ってきた本縫いの技術を生かし「今までの商品より一格上の製品づくりを目指す」(山下智広社長)。海外市場へも積極的に提案していく構えで、ラグジュアリーブランドの製品ですでに始めている。

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 以前から、エイガールズのトータルブランド「ソウワー」で取引があったという。「良いものを作る会社だと社会に発信したい」と上質な素材とテクニックで付加価値を高めた製品を改めて追求する中、その思いが共鳴した。昨年11月ごろから業務提携に向けて動き、今年6月に正式に契約を結んだ。ジャージーや布帛との組み合わせで一緒に取り組む。

 モンスターは創業76年で、約30人の従業員はすべて日本人。得意とする本縫いでレディス、メンズ向けに、下着や肌着、ドレスシャツなど幅広い製品に対応する。「職人が積み重ねてきた熟練技術が自社の強み」と草桶嘉之社長。なめらかな肌触りが売りのエイガールズの素材は柔らかく、伸縮性に優れたテキスタイルもあり縫製は容易ではないが、「様々な製品を縫ってきた経験が生きる」と考える。

 9月に東京で開いた自社展示会で製品見本を初めて見せた。突き合わせのTPS縫製でフラットに仕上げたり、袋縫いで縫い目の当たりを軽減するなど細部に配慮した。エイガールズのスビン綿「ロータス」で新しく出したSZ糸「ハネ」のTシャツなどが好評だった。スパイバーとの協業もモンスターが縫製し、海外客からも注目された。

 会場には、草桶社長のほか、モンスターの工場の従業員も客を案内した。来場したデザイナーと話す場面もあり、「縫製工場が展示会に出る例はなく、貴重な機会になった」という。配布資料には、モンスターの工場でTシャツが出来上がるまでの工程を動画で視聴できるQRコードを付けた。



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