アンリアレイジは、パリで見せたレディスにメンズラインを加えてショーをした。ブレザーやトレンチコート、Gジャンなどのスタンダードアイテムを巨大化して、そのディテールにフォーカスしたコレクション。
袖パーツがパンツやスカートになり、ゆったりしたドレスにネームタグがケープになる。大きくなったケーブルニットやトレンチコートは、ゆったりしたドレスに。デフォルメされた襟や袖がユーモラス。
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メンズも同じアイデアが背景となっているが、レディスに比べるとアイテムの転換まで行ったデザインはわずか。トッグルボタンが巨大化したダッフルコート、巨大化したGジャンなど共通のデザイン手法を取りながらも、ダッフルコートはダッフルコートのままでGジャンもGジャンのままだ。このあたりにメンズウェアのデザイン上の制約があるのかもしれない。分量を変えながらもアイテムの原型が見えるものが多い。
前シーズンのアットトウキョウのようなスペシャルイベントではなく、通常のスケジュールでショーをしたが、今後もパリでレディス、東京でメンズを発表していくスタイルを取るという。

(小笠原拓郎、写真=加茂ヒロユキ)