イオン八事店GGモール、シニア獲得

2015/07/30 08:52 更新


 14年9月にイオン八事店(名古屋市)に導入したグランドジェネレーションズ(GG)モールが効果を発揮している。イオンリテールのシニア対応の重点政策として〝コト提案〟を打ち出すとともに、課題となっていた、施設の上層階活用の新しい施策でもある。狙い通りに来店客数を押し上げており、下期以降に4店目の開設も計画している。

 八事店は、店舗面積1万6000平方㍍だが、傾斜地にあることから地下3階~地上4階の多層型。名古屋市内にあり、周辺に五つの大学があるなど若年層も多く、高齢化が特に進んだ地域ではないが、前身が73年開業、93年にスクラップ・アンド・ビルドでオープンしたこともあり、顧客の中心はシニア層となっている。

 しかしこの間、そのシニア層の支持に陰りが出ていたという。そこで14年9月に大幅改装、衣料品売り場を絞り込んで専門店を導入するとともに、最上階の4階は住居関連売り場から切り替え、全国で三つ目となるGGモールを入れた。

 GGモールは、書店や手芸店、カフェ、資産運用の相談・手続きサービスなどとともにイベントや休息スペース、文化教室機能を組み合わせてコト提案を打ち出し、ゆったりした環境でシニア層に来店してもらい、滞留時間の延長を狙う。モノだけで追求してきたことに機能を付加することで団塊世代をつかみ直そうというものでもある。

 13年5月に葛西店(東京都江戸川区)に初めて設置した。八事店は地下鉄駅の直上にあり、イオンリテールの店舗の中では公共交通機関での来店割合が高い。今後、高齢化社会を迎える中で、自動車利用の減少が見込まれることから、同店にGGモールを導入した。

続きは繊研新聞で



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