アダストリアは「ローリーズファーム」で、ベビー分野に特化したライセンス事業を開始した。今秋はフォトスタジオ「スタジオマリオ」のベビー衣装のプロデュースや、「ベビーザらス」限定の商品を開発。客とのタッチポイントを増やし、ブランド認知を広げる。
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ローリーズファームの子供服は19年に販売を開始し、順調に売り上げを伸ばしている。全体に占める売り上げの構成比は5~6%だが、現在も前年比20%増ペースで推移。大人の服をそのまま小さくしたような感度の高さが支持されている。24年にはBtoB(企業間取引)事業として、きものメーカーの京都丸紅と協業し、七五三のきものをプロデュースした。注文が増え、これを機に新たな協業のオファーも舞い込んだ。ベビー服に特化したのは、自社で販売するには価格や数量、安全面の配慮などで参入障壁が高いと考えたため。「ローリーズファームベビー」としてライセンスで広げることにした。
スタジオマリオでは、生後6カ月のハーフバースデーと1歳の誕生日の撮影を想定した衣装を企画した。8月1日から全店舗で提供している。ベビーザらスでは、9月12日からベビー服と雑貨14型を約50店で販売している。共にモノトーンを基調としたデザインで差別化する。
強みは社内インフルエンサーやママスタッフによるインスタグラムでの情報発信だ。ベビーザらスの商品を複数のスタッフが発信したところ、閲覧数が通常平均の2倍となった。スタジオマリオのリール動画も、リーチ数、閲覧数共に通常平均の2倍となり、ニーズを実感している。

今後もベビーに限らず、女性のライフシーンにまつわるカテゴリーを開拓していきたい考えだ。
