■服飾雑貨OEM
テキスタイル雑貨のザッカホリックは、小ロット対応を強みにする。バッグ、手袋、ストール、帽子などを中国を中心に生産している。オリジナルブランドも販路別に四つ揃え、自社デザイナーによる企画も売りのひとつ。最近ではベトナム生産を活用した刺繍物など、ハンドクラフトの要素を入れた商品の人気が高まっているという。
大阪府門真市の縫製工場、布もの工房は、バッグ、ポーチなど袋物を中心に、布帛の雑貨を50個からという小ロットで生産する。オリジナルの通園・通学用バッグやエプロンも生産・販売している。
■什器・内装・ハンガー
ファッションビジネス・ソリューション・フェア(FBS)では、服や雑貨などファッション商品のものづくりだけでなく、店作りを支援する企業も出展している。服や雑貨をどう見せるかにもこだわりを持つブランドが増え、新しい什器や備品が来場者の目を引いている。
内装、什器、仕上げなど店舗プロデュースの店研創意は、「カタログやウェブで見たり買ってくれている人に、実物を見てもらいたい」と出展した。1月に発売した「ツミキ」シリーズは、見た目に変化を付けやすいボックス型で、横置き、縦置き、重ねるなどの自由度の高さが特徴。洋服だけでなく服飾雑貨や生活雑貨など、ライフスタイル型のショップ作りにも活用しやすい什器だ。
チャナカンパニーは、ハンガーを主力にマネキンや店舗備品をオリジナルで提案する。ハンガーは肩の傾斜や厚み、色、素材などブランドのイメージや服のパターンに応じてオリジナルで作る。木製や金属など様々あるが、「これからはやりそう」なのが木製のハンガーを布で覆ったタイプ。また、それぞれのブランドの服をより良く見せるように、足の太さや胸周り、ウエストなどを微調整したオリジナルシルエットのマネキンも企画する。色も黒やシャンパンゴールドなど、ブランドらしさが表現できるように変更できる。
■縫製工場
宮崎県延岡市の縫製工場オドナ・スタイルは、工場内にある木工部が作る宮崎県産の飫肥(おび)杉の内装と、お揃いのエプロン姿で来場者を迎えている。婦人服のOEM(相手先ブランドによる生産)を主力に、オリジナルブランド「ヒムカ」も手がけ、藍染めシャツなど宮崎県の技術力を活用した商品も作っている。木工部は家具の生産をしており、佐賀大学と産学協同で介護用ベッドも開発している。
■文化ファッション大学院大学 超音波で縫製したレインウエア
文化ファッション大学院大学は、卒業研究を展示発表している。注目は、超音波シーラーとシーリングテープを使用し、無縫製で仕上げたレインウエア。超音波による融着は、スポーツ製品では多く採用されているが、ファッション製品ではまだ少ない。ミシン縫製に比べてデザインの自由度が増すとし、大手アパレルでニーズが高まっているという。防風、防塵といった機能性から、介護やユニフォーム市場でも拡大が期待できる。
同大学では、クインライト電子精工の超音波シーラーを3台所有。ファッションクリエイション専攻ファッションテクノロジーコースで、同機を使用したカリキュラムが受講できる。