ゼットの野球部門 来年の100周年に向け記念商品

2019/07/22 06:25 更新


 ゼットの野球・ソフトボール部門は19年3月期、前期比7.5%の増収と好調だった。今期も微増ペースで推移している。同種目は競技人口の減少が続いており、特に地方圏では厳しい状況だが、「当社の市場シェアは高くないので、拡大余地はある」(山中博ベースボール営業部長)と見ている。

 19年3月期は全般的にアパレル関係が苦戦したが、グラブやバットが好調だった。グラブはオリジナルの高級国産品が人気で、バットも新しい高機能商品がヒットした。

 アパレルでは昨年春に発売したビームスとのライセンス商品「ビームス・デザイン」のベースボール・ウェアがほぼ計画通りに推移した。

 販促活動では、プロ野球選手との契約などは減らしていないが、スポーツ雑誌関係は減らしており、ネット広告やSNSへの投資を増やしている。「中高生はスマートフォンからの情報収集が中心」であることから、ユーチューバーを含めたネット発信を強めている。

 今期も引き続き個人向けグラブや高機能バットの物作りに力を入れつつ、チームオーダーユニフォームの受注も増やしていく。アパレルは「低価格競争はできないので、新しい機能性をアピール」する。

 20年春夏物では速乾性やコンプレッション機能を備え、クーリング素材を採用したアンダーシャツやストレッチパンツを発売する。ビームス・デザインも継続し、「形態は機能に従う」をテーマに、スポーツに特化した素材や機能性を使用しつつ、トレンドのシルエットやディテールを取り入れる。

 来年は創業100周年を迎えることから「組市松模様」をテーマにしたデザインで企業の歴史を表現する。100周年記念商品では倉敷帆布と協業したバッグや小物、ハンドメイド・レザーブランド「Gラブ」のトートバッグやキーホルダーを店舗限定で発売する。

「組市松模様」をテーマにしたデザインで企業の歴史を表現
倉敷帆布と協業したバッグや小物


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