デザイナーの桂由美 記念日ウェディングを提唱

2020/02/14 06:29 更新


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 1965年1月、日本初のブライダル専門店をオープン以降、日本のブライダル産業をリードしてきたデザイナーの桂由美。今年、創作活動55周年を迎えた。「55年といってもあっという間。まだ課題は多く道半ば」と話す。「今こそ体が三つないと足りないくらい」と情熱は衰えることはない。日本は婚姻率が低下、結婚式を挙げない「ナシ婚」の傾向が続く。欧米やアジアに活動の場を広げながら、「本拠地の日本だけが下り坂だが、誰もやっていない時代から続けてきた責任がある」。日本のブライダル産業の活性化や花嫁に憧れを持ってもらう活動にさらに力を入れる。

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白にフォーカス

 65年2月に初のブライダルショーを開き、昨年までに国内のコレクション発表は87回を重ねた。2月18日には55周年記念コレクションをオークラ東京で開く。テーマは「ブリリアント・ホワイト・デビュー」。55年間ずっと向き合ってきた白にフォーカスする。

 ウェディングの白いドレスはもちろん、誕生や七五三、成人式、起業など人生の節目を白で装う提案をする。また、今年特に力を入れている「アニバーサリーウェディング」も、白で祝うスタイルを見せる。結婚55周年の吉田喜重・岡田茉莉子夫妻、30周年の片山龍太郎・片山さつき夫妻、15周年の高嶋政宏・シルビア・グラブ夫妻がモデルとして登場する。

 「定着すれば、レストランやホテル、衣装店、花、写真など様々な業界に新しい需要が生まれる」。会長を務める全日本ブライダル協会としても、他業種と連携しながらアニバーサリーウェディングを盛り上げていく。

「まだ課題は多く道半ば」と話す桂さん

アジアの国々へ

 ブランド立ち上げ当初から「世界的なブランド」を見据えていた。現在ではパリでのオートクチュールショーやニューヨークでのライセンス事業、中国をはじめアジアでの事業も広げている。

 日本で和装とドレスが共存しているように、アジア各国や民族の伝統的な衣装と洋装が共存するスタイルを提案する。「33年前に中国でウェディングドレスを初めて発表したとき、『中国の婚礼衣装は赤だから、白いドレスは売れない』と言われた。しかし10年も経つと赤と白が両立するようになった」。この経験も踏まえ、今後、タイやインドへの進出計画を進めている。

新素材への期待

 「ウェディングドレス作りには素材が非常に重要」と話す桂さんは、55年の創作活動の中で、日本の伝統技術や先端技術から作り出される素材を積極的に取り入れてきた。福島の齋栄織物の世界一薄いシルク生地で作った超軽量ドレスや、蚕の遺伝子組み換えによる蛍光絹糸で作った暗闇で光るドレス。昨年にはパイナップル繊維で織ったオーガンディのドレスも発表した。「使える素材は限られる。日本の素材メーカーの新しい素材開発」への期待も高い。

パイナップル繊維で織ったオーガンディへ繊細にミシン刺繍したロココイメージのウェディングドレス

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