メーカー発ニットブランド「結糸」 風合いの良さでファン広がる

2025/05/02 11:30 更新NEW!


軽く、抗菌・防臭効果のある和紙や、オーガニックコットン使いも人気だ

 天然繊維の靴下を主力とするニットブランド「結糸」(ゆいと)が、自社生産と天然繊維の風合いを強みにファンを広げている。名古屋市の観光地・熱田神宮そばの商業施設に出店し、土産需要をつかんでいる。

(森田桃子)

 同ブランドは、ニットOEM(相手先ブランドによる生産)メーカーのヤマツネ(愛知)の自社ブランドとして20年にスタート。結糸は21年に株式会社化し、製造をヤマツネ、販売を結糸が担う形で運営している。

 自社で一貫して行う、小ロットで丁寧な物作りが強みだ。自社工場に5~15ゲージの無縫製横編み機「ホールガーメント」を集積し、靴下や帽子、ネックウォーマーやアームカバーを製造・販売する。

 主力は天然繊維の5本指、足袋の靴下。5本指靴下といえば軍足などの実用衣料の印象が強いが、カラーバリエーション、天然繊維の風合いにこだわり、30~50代女性向けのファッションアイテムとして提案している。

カラーバリエーション豊富な主力のシルクソックス

 価格は税込み900~2400円。シルク、和紙、ウール、綿、アルパカなどの天然繊維使いながら、直販ならではの手頃な価格と、家でも快適にはける商品として国内外にファンが広がってきた。この間はシルクの小型犬用腹巻きも出し、ペット需要もつかんでいる。

 EC、実店舗2店、卸で販売する。中でも好調なのが24年秋に名古屋市にオープンした商業施設「あつたnagAya」に出店した店だ。

 日本製であることや素材の良さがうけ、インバウンドを含む観光客の土産物のニーズに応える。インテリア・デザインの国際見本市メゾン・エ・オブジェにも出展し、ヨーロッパを中心に海外の約20店に卸もする。



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