Yooxからプライベートブランド新登場(WGSN)

2018/11/23 06:25 更新


最先端のAI&データ技術と人間らしさを融合

Yooxによるプライベートブランドが本格始動する。従来のプライベートブランドとは異なる革新的なアプローチを取り、AIとデータ技術を駆使しながらクリエイティブチームがデザインを手掛ける。実際に購入された商品や未購入だがショッピングカートに入れられた商品など、あらゆるデータを把握することができる。

*WGSNの過去レポートはこちら

Yooxによると、このプライベートブランドはデータから生まれ、同社のクリエイティブチームがデザインするという。Yoox-Net-A-PorterはすでにMr Porterでプライベートブランドを展開しているが、今回は異なる角度から事業に取り組む。

ロンドンのWired SmarterにおいてYooxのチーフエグゼクティブFederico Marchettiは以下のように語った。「データのみによってコレクションを作りたいとは思いませんでしたが、データを活用すればクリエイティブチームが顧客のニーズをより深く理解できるようになると思うのです」


同社はテクノロジーと人間らしさの両方を活かしてそのバランスを取ろうとしている。

「人間は情緒豊かであり、美しいものに惹かれます。感情が重要なのです。機械は、スピード、情報力、未来のカギを握ります。この2つが共存することは可能なのでしょうか?」と彼は続けた。

「私たちは適切なバランスを実現するために決断をしなければなりません」

Yooxはサプライチェーンの自動化を進める一方で、テクノロジー駆動型のサービスに人間らしさを与えようと常に努力してきた。「なぜならば最終的には子供のように希望と喜びを感じることが大切だからです」

テクノロジーを導入するかしないかではなく、どこに導入するかがYooxにとって肝心なのだ。「これはテクノロジーが発展するにつれて、さらに難しくなっていくでしょう。人を使うのは常に効率が良いとは言えません。近い将来、おそらく機械に全てをやらせるほうが楽になるでしょう。テクノロジーが取って代わり、私たちの真の価値を見失わないようにするために正しい選択をする必要があります」

Marchettiは、イタリア製といった衣服のラベルに関して新しい価値観が台頭するだろうと未来を予想する。製造業の自動化が進み、「ラグジュアリーブランドにとって人間らしさが最高品質を意味することになります。将来、1つのラベルが品質表示に用いられるでしょう。それはメイド・バイ・ヒューマン(人の手により作られた)です」

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