八木通貢献、蘇るローマのピラミッド

2015/04/22 06:57 更新


 【ローマ=稲田拓志】八木通商は20日、伊ローマ市でピラミッド修復完成式典を開催した。同社ミラノオフィスの開設40周年を迎えた11年から進めてきた修復工事の完成を記念したもので、イニャツィオ・R・マリーノ・ローマ市長をはじめVIPや現地メディアが多数出席した。

 修復を支援したのは、サンパウロ広場に位置するガイウス・ケスティウスで、ローマに唯一現存するピラミッド。アウグストゥス時代の紀元前18~12年の間に建造され、基底部の一辺は30㍍、高さは36・4㍍。主要道路に面しているため、排気ガスによる汚れなどが目立っていたが、今回の工事で「白いピラミッド」としてよみがえった。

 八木通商は1971年にミラノオフィスを開設し、テキスタイルの輸出入、ファッションブランドの輸入などを中心にイタリアの繊維・ファッションビジネスと密接な関係を構築してきた。今回の修復も「長年お世話になっているイタリアに恩返しがしたいとの一念」(八木雄三社長)から着手し、約200万 ユーロ を投じて、工事を完成させた。

 八木社長は長年のイタリアとのビジネスにおける功績が認められ、96年にはカバリエレ勲章、11年にはコメンダトーレ勲章を受章しているが、「今後もイタリアの繊維・ファッション業界に貢献し続けたい」としている。

テープカットを行う八木雄三社長、右隣はイニャツィオ・R・マリーノ・ローマ市長
テープカットを行う八木雄三社長、右隣はイニャツィオ・R・マリーノ・ローマ市長


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