ヤギ 米国に新会社 日本の中小企業の海外進出を支援

2019/02/13 06:26 更新


 繊維専門商社のヤギは、米国で新会社、ヤギUSA(ロサンゼルス市)を設立する。すでに18年12月に承認は済み、登記中。「日本の中小企業の米国、海外進出を支援する」(八木隆夫社長)狙いがある。 

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 「苦労して米国企業と商売が始まっても、思った以上の受注量になると対応できないなど、ビジネスチャンスを逃すケースが多い」。中小企業の課題をこう分析するヤギが、ファイナンス・物流面などをサポートする体制を整え、米国での継続的な販売を手助けする。「日本企業による使い勝手が良く、便利な物に対するニーズは強い」と見て、アパレルに限らず、キッチン・トイレ関連の生活・小物雑貨ほか、アイテムは問わない。主に米国のECサイトでの販売を想定し、ECでの受注に迅速に対応できるビジネススキームを構築する考え。他社のサポートにとどまらず、ヤギが扱う商材を米国で販売する際の拠点としても活用する。

 ヤギは米国拠点を活用した事業を拡大している。「アウトドアリテーラー」展にも出展、様々な商材の販売の可能性を探り、米国でのECサイトの立ち上げも検討中だ。

 米国では他に、縫製工場のソーキャル・ガーメントを持つ。サンプル室を備え、米国の高級ブランドのODM(相手先ブランドによる設計・生産)を拡大している。

 古着のリメイクブランド「アースト」も立ち上げ、19~20年秋冬物から日米で販売を始める。アパレル以外でも、米国の雑貨や食品などの日本への紹介も始めた。東京・千駄ヶ谷の自社ショールームでは週末、小売りも行う。「消費者とのタッチポイントとなる場を作りながら、米国製品など新たな商材をテストマーケティングし、日本進出を支援する」ため、日米の拠点を有機的に結び、米国を切り口にした販売・サービス支援を事業化する。



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