実店舗と販売員の価値を考える対談イベント「感動を生む現場力~顧客体験価値(CX)と販売の本質とは?~」が10月15日、都内で開かれた。アクセサリー、アクセサリーパーツ企画・製造・小売りのエンドレス(東京)のコーポレートグループ長、小林直人氏とファッションライターの苫米地香織氏が登壇し、「高度な接客が販売員の価値になっている」などと意見を交わした。
小売店のコンサルティング事業などを行うウィルソート(東京)主催。同社の海藤美也子代表がファシリテーター(進行役)を務めた。小売業の経営者や店長ら13人が参加した。
小林氏は人事畑を長年歩み、現在も人材開発などを担う。全国に132店あり販売員700人ほどがいる販売の現場で、CXを重視しているといい「通販の精度が上がりどこでも同じように買える商品を、差別化できるのは販売員だ。CXの価値を作るのは販売員で、やりがいを持ってほしい」と話した。
苫米地氏は多数の販売員への取材経験があり「買いやすい価格帯のセルフ販売が基本の店舗でも販売の質の向上に力を入れており、高価格商品を売る店舗などは危機感を持って販売員を育てなければならない。物ではなくスタイリングを売るとういう考えが重要だ」と述べた。
販売員や店長経験のある海藤氏は「求められるサービスは高度になっているが、まずは笑顔でいらっしゃいませと言うことが大切だ」と話した。