古着のベクトル オウンドメディアで新規客

2016/10/27 06:37 更新


 古着買取・販売のベクトル(岡山市)が古着情報ウェブマガジン「ウェアウェイズニュース」=写真=を9月に開設した。同社は、全国94店の古着買取・販売店舗「ベクトル」、古着販売サイト「ベクトルパーク」、オンライン宅配買取サービス「フクウロ」を運営。常時50万点以上を揃え、楽天市場やヤフオクなどでも販売している。

新たなオウンドメディアの開設で10~20代女性の新規客獲得を狙う。ウェアウェイズニュースは、古着のコーディネートやおしゃれ磨きのコラム、購入・買取の豆知識など古着への懸念払拭{{ふっしょく}}を内容とした記事が中心。古着を熟知した社員をライターとして起用し、企業・個人の寄稿も募り、ファッションモデルなどにも参加してもらう。

 「古着のLTV(顧客生涯価値)は高いが、その良さは使ってみないとなかなか分からない」(松﨑宣博取締役CIO・IT事業本部本部長)という。古着を敬遠する人もいるが、古着の否定的なイメージを払拭するのが狙い。将来の顧客として若い女性、なかでも購入経験が少ないか未経験の潜在層をオウンドメディアで掘り起こす。ソーシャルメディアも活用する。様々なデバイスに最適化されたコンテンツ配信を容易にするため、リボルバー(東京)が運営するメディアプラットフォーム「ディノ」を採用した。

良いコンテンツ作りに知恵を絞るが、作業はシステムを活用し効率化する。こうした考えは同社の店舗も同じ。実は店舗の古着販売は全体の10%、「買い取り見本とネット在庫の保管」の役割が大きい。

 またスタジオを備えた商品登録センターを設け、アルバイトでも簡単に扱える出品システムで支援する。店舗スタッフは来店客とのコミュニケーションに集中する。買い取りへの抵抗感を払拭するための接客を行う。オペレーション&コールセンターは15人のオペレーターがシステムと連携しながら毎月12万点の受注をこなす。システムで付帯業務のコストと手間を抑える。

ウェアウェイズニュース


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事