ビバシティ彦根 全館改装で広域から集客 10代、20代の来店目立つ

2024/07/30 06:27 更新


新しい客層の来店が増えた

 平和堂の基幹店舗、ビバシティ彦根(滋賀県彦根市)は、昨年10月の全館リニューアルを商圏拡大につなげている。面積増はないが、20店の新規テナントが加わり、新しい客層、特に10代、20代の来店が増えた。「プレミアム感、上質感のある生活提案」を掲げ、従来の親しみやすさに加え、わくわく感や楽しみのある店作りを目指した。

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 改装以降、「商圏範囲ごとの伸び率は、3キロ圏よりも5キロ圏、5キロ圏よりも10キロ圏が高い」(辰巳勝仁支配人)と、特に広域ほど客数の伸びが大きい。彦根を中心に、北は長浜市、南では東近江市までだった商圏は、「さらに遠くに広がっている」というのが実感だ。

 彦根市内にはほかに平和堂の店舗が7店あるが、いずれもビバシティ改装後も売り上げは落としていない。ビバシティへの集中を回避して、普段の利用客が周囲の店でも買い物をしているのではないかと見ている。

 食物販の人気ショップや、大型売り場の「無印良品」「ロフト」、4月には「ジーユー」もオープンし、新規客の獲得につながった。来店客数は10代が1.5倍、20代が1.3倍、30代は1.15倍と、若い層が大きく増えている。

 2階のファッションフロアは、中央に平和堂の直営売り場があり、取り巻くようにテナントを配置する。直営売り場はショップ型で構成し、ジーユーの向かいにはヤングカジュアル、アカチャンホンポの向かいには子供服・玩具を配するなど、テナントと関連する業種を近接することでスケール感を出している。衣料品の直営売り場は面積を絞ったが、改装前比7~8%増と売り上げを伸ばしている。20代、30代が好調でシニアの落ち込みをカバーしているという。

衣料品は売り場縮小も売り上げは増


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