《視点》向き合って伝える

2024/10/08 06:23 更新


 全国展開するレディス専門店の全社員大会に参加した。ドレスコードは「レディーライクなフォーマルスタイル」で、社員がそれぞれの着こなしで集まり、表彰式やイベントで盛り上がった。

 販売職は昨今の超売り手市場などで、採用に苦労する企業も多い。だが、集まった社員の笑顔を見ると、やりがいや楽しく働いている雰囲気を感じてうれしくなった。

 表彰では予算達成や新規客獲得など、上位店舗・チームが称えられた。一方で、「キラリ賞」や「グッドコミュニケーション賞」など数字面でなく、店舗や企画などの本部、物流のスタッフの日頃の振る舞いや取り組みを評価していることが印象に残った。選ばれた社員があいさつで涙を流す場面も。

 売り上げ増や予算達成の成果、インセンティブ(報奨金)があればモチベーションにもつながる。しかし、「ここで働きたい」「この企業に共感する」ことはほかにもある。日頃の行動や取り組みに光を当てることは「ちゃんと見てくれている」との思いに。「言わないでも分かっている」ではなく、きちんと向き合って伝えることは大事だ。

(伸)



この記事に関連する記事