『美少女戦士セーラームーン』を読んで育った私はセーラー服が大好きだ。小学生の時、紺色のセーラー服を着て登校する地元の中学生を見るたびに「早く私も着たいな」とうらやましく感じていた。
中学3年生の進路選択の時、母校を選んだ決め手になったのは制服がセーラー服だったこと。真っ白なセーラーカラーが、まるで少女漫画に出てくる制服みたいで素敵だった。写真はあまり好きではないのだが、制服を着ている姿を残しておきたくて、放課後はよく友人とプリクラを撮りに行った。卒業して8年経った今も物置に大事にしまってあり、たまに出して眺めている。
LGBTQ(性的少数者)対応の流れでブレザー化が進んでいることが正直言って悲しい。多様性が重要なのは当然。しかしセーラー服や学ランを無くし、選択肢を減らすのは少し違うと感じる。セーラー服を着たい生徒はセーラー服を、学ランを着たい生徒は学ランを、ブレザーを着たい生徒はブレザーを。性別に関係なく、着たいものを自由に着られることこそが多様性ではないだろうか。
(果)