先日、インスタグラムの投稿にキッズファッションデザインスクールでの体験がつづられていた。アパレル企業でデザイナー職だった人が自宅で開講している教室で、子供が参加したとのこと。写真を見ながらデッサンする様子とともに、「素晴らしい体験でした」とあった。
憧れの世界に触れ、本物の仕事を知るという体験は、子供にすごいインパクトを与えるのだろう。投稿写真に見る子供のまなざしは真剣そのもの。その表情を見て、私自身の幼少期の出来事を思い出した。
近所に住んでいた元ファッションデザイナーという人が、デザイン画に使うという紙を5枚ほど譲ってくれた。デザイナーに憧れていた私は、A4ノートよりもひと回り大きく、淡いクリーム色のつるりとした紙を大事に大事に使った。それが本物だったのかどうかは怪しいが、子供だった私への影響力は絶大だった。
それが今の仕事に就いた理由ではないが、憧れがもっと知りたいという気持ちにつながったのは間違いない。子供の吸収力を侮れない。体験という教育の重要性を改めて実感する。
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