《視点》テレワークはどこへ

2023/06/15 06:23 更新


 新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行し、テレワーク中心からオフィスへの出勤に戻った企業も多いようで、朝晩の通勤時間帯は多くの人でごった返している。アフターコロナで業績を伸ばしているテキスタイル企業もあり、社長取材では「需要が戻ってきたこともあるが、直接お客さんのところにいく営業がしやすくなったことも一因」との声も多く聞かれた。

 業績が回復していることもあり、経営層や管理職への取材の際には「やっぱりテレワークより出社した方がいいよね」という雰囲気を強く感じた。しかし一方で、周囲の友人や一般社員からは案外そうした声を聞くことは少ない。せっかくテレワークを経験したのに、すぐに元通りに戻さなくてもと思うのは私だけではないようだ。

 テレワークは疾病対策だけでなく、体調に不安を感じる人や、介護や子育て中の人など、多様な働き方を可能にするチャンスのはず。人手不足が叫ばれる昨今、一律に網をかけるのではなく、個人に寄り添った働き方を選択できる会社が求められているはずだ。

(騎)



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