取材でボトムアップとよく聞くようになった。新型コロナで環境が大きく変わり、これまでの経験値が通用しなくなっている。また、急速なオンラインの活用など、消費者の購買動向や店頭スタッフの仕事も変わってきている。
そこで、若手や現場に精通した社員・スタッフの意見やアイデアなどを吸い上げて、事業改革や新たな分野への参入などを行い、成果につなげている。自分の意見が言える、体現できる環境はモチベーションの向上にもつながり、離職対策にもなっているようだ。
ある社長は「上から言われて動いても、続かないし意味がない」と言い切る。トレンドは繰り返されることや、前年対比で物事を考えることが多かった業界で、トップダウンからの大きな変化となっている。
だが、ボトムアップだけでは改革は進まない。意見などを取り入れて行動に移すスピードやコミュニケーションも重要。円滑な組織作りや指針などの方向性を一致させることはトップの役割だ。社員がモチベーションを持って、納得できるより良い方向に導いていけるかが重要になっている。
(伸)