《視点》意識の変化

2022/12/01 06:23 更新


 ユニフォーム市場では、コロナ禍からの回復が遅れていた飲食業やホテルなどサービス分野でも、今年に入って受注が増えている。

 ホテルでは従来は黒いスーツが一般的だったが、コロナを機に個性的な制服を求める動きが出ているそう。居心地のよい安らげる空間を演出するため、色や素材が異なる上下の組み合わせ、ジャケットにTシャツなど親しみやすいスタイルを選ぶ流れが出てきたとのこと。

 企業の顔となるユニフォームは、世の中の意識の変化を映し出す。ウィズコロナの時代に求められているのが癒やしや安らぎ。ほかにも訪日外国人を意識し、その土地らしい地域性を表現したものや、環境意識の高さが感じられる制服の需要が増えているそうだ。

 専業メーカーによると、ユニフォームでも環境への配慮は必須要件となりつつあり、アップサイクルの要望も増えている。ただし困るのが「無料で再生できると思っている企業が多いこと」。廃棄予定の服や生地の回収、再生にも経費がかかる。企業の意識の変化がさらに進み、あえて自ら経費を負担し、環境に配慮した制服を採用する流れが広まる日も近いのだろうか。

(陽)



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