《視点》消費者の利便性と従業員の負担

2021/08/31 06:23 更新


 アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊さんが自身のブログに掲載していた「スターバックスの第3四半期(4~6月)の客単価が過去最大となった」という記事が興味深かった。

 客単価の上昇要因は、猛暑で高単価商材の冷たい飲み物が好調だったことに加え、デジタルネイティブ世代によるモバイルオーダーを介してのカスタマイズ注文が増えていることがあるそうだ。一方、それらの注文の増加により、店舗の業務が過密になっている点にも触れられていた。

 ファッション業界においても昨春の緊急事態宣言以降、ECの強化が進み、店舗受け取りなどサービスを充実する動きが目立っている。衣料品や服飾雑貨をECで購入し、実店舗で受け取るという消費行動が、今後一般的になってくるかもしれない。

 消費者の利便性を高め、業績を向上させることはもちろん大事だが、それをかなえるために店舗で働いている従業員の負担に目を向けることも忘れないでほしい。

(友)



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