《視点》釣りファッション

2021/07/09 06:23 更新


 キャンプ、ゴルフと並んで釣りもブームだ。新型コロナウイルスによって娯楽が制限されるなか、感染リスクの少ないレジャーとして改めて注目されている。初心者の家族客と、90年代に釣りを楽しんだ「リターンズ」組の購買が旺盛という。

 先日、ある釣り具メーカーを取材したところ、「今後はアパレルに商機を見い出している」と聞き驚いた。釣り用品市場に占めるアパレル比率は10%にも満たず、ゴルフなど他のアウトドアスポーツに比べ見劣りしており、だからこそ伸ばせる余地がある、というのだ。

 確かに釣りウェアというと、フィッシングベスト以外はこれといって思いつかない。竿(さお)とリールなど最低限のギアを揃えれば、気軽にできてしまうことも、その理由にありそうだ。

 しかし、この間のブームで、着こなしを意識する客は確実に増えているはず。実際、ある釣り専門紙では、ブームを受けて表紙に初めて女性モデルを起用した。

 「アパレル不況」が言われて久しいが、まだ開拓できるマーケットはある。

(潤)



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