《視点》職域接種

2021/06/22 06:23 更新


 店や会社に入る前に、アルコールなどの消毒液を手に噴霧することは今や当たり前になってきた。しかし先日、地元の雑貨店に入る際にうっかり消毒液の噴霧を忘れてしまい、店員さんにすぐさま呼び止められ「消毒を」と言われてしまった。

 緊急事態宣言にも慣れてきてしまっていた自分自身を恥じ、申し訳ない気持ちになった。そしてそれと同時に、不特定多数の人に対応しないといけない販売員という職業のつらい部分を感じた。

 折しもワクチンの職域接種が始まり、接種者1000人以上の大企業の社員からスタートした。先日流れたテレビニュースでは、大手企業の取り組みに向けた様子が取り上げられていた。

 もちろんそうした大企業の社員の健康も大事だが、世間の販売員には中小企業の従業員も多い。特にアパレル業界において、仕事上で不特定多数と接触する機会が最も多いのは販売員だろう。

 効率的な接種のためには大企業から始めた方がいい部分もあるだろうが、接客する職種からスタートするといった、働く人の環境に応じた対応も必要ではないだろうか。また、中小企業が連携し、早期に接種を受けられる仕組みを構築することも求められるはずだ。

(騎)



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