《視点》思考の先に

2021/02/25 06:23 更新


 先日、ある傘メーカーの社長から一通のメールが届いた。そこに書かれていた言葉を時々思い出しては考えている。「運命は思考の延長線上にあるんです。私は幸福を実感するためにも自分の頭で考えることが本当に大切だと思っています」

 その方は、企業のアイデンティティーが確立されていることが、これからの時代を生き残っていくための鍵だとよくおっしゃっている。自分たちが社会に対して何を伝えたいのか、あるいは何を求めたいのか、確固たる信念を持ち、汗を流して商品を作り、それに共感してもらえる卸先や消費者をどれほど増やせるかが持続可能なビジネスに必要であると。

 しかし、言うは易く行うは難しである。傘でいえば、急な降雨でも身近で手軽に買え、その便利さゆえに使い捨ての習慣が根付いてしまっている。作り手の思いを知り、吟味して購入する買い方は服に比べると少ない。

 信念を貫くことは一見簡単なようで難しい。だが、諦めてしまえばそれまでである。今を「何となく」で済ませることもできるが、いつかは試練に直面する。だからというわけではない。ただ、思考と日々の行動の先に未来は開かれるのだ。

(麻)


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