《視点》中小企業の再編方針

2020/12/25 06:23 更新


 この秋に出店した婦人服専門店のオーナーは「いい場所に出られるチャンス」という。商業施設に空床が目立つようになっている状況に事業拡大の追い風を見る。もちろん、チャンスをつかむには資金が必要だ。この専門店は年商3億円程度の中小企業だが、恵まれているのだろう。しかし、専門店に限らず多くの中小企業は今、まだ続くコロナ禍で企業、雇用を守るために必死になっている。

 そこに政府の中小企業再編の方針。生産性向上などの目的は、そうなのかもしれないが、再編は何かをそぐだろうし、その過程では雇用がこぼれ落ちる。コロナ禍からの反転の力を落としかねない気がするし、何より今のがんばりに水を差すメッセージになっているのは間違いない。

 12月28日に「Go To トラベル」キャンペーンがようやく止まる。旅行を促して観光産業を守るといっても、事業が拙速の感は免れなかった。しかも、感染が拡大して医療機関が追い込まれるまで中断を判断せず、第3波の山を高くして年末商戦を棒に振りかねない状況を招いたのはGo To トラベルによる誤ったメッセージだったのではないか。想像力が足りない気がしてならない。

(光)


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