今年はアパレルの過剰在庫問題がマスメディアでも頻繁に報道され、レジ袋有料化もあり、一般消費者も環境問題を身近に感じる一年となったように思う。
ところが、新商業施設の内覧会で違和感を覚えた。様々なテナントを取材するなかでもらう、手土産の数々だ。ポリ袋におもちゃや缶バッジが入っていたりと、正直使い道に困るものが多かった。今、この種の振る舞いは時代にそぐわないのではないだろうか。
内覧会を催したこの商業施設はSDGs(持続可能な開発目標)を推進する企業が運営する。以前なら、テナントの行動を細かく指示していられなかったかもしれないが、SDGsに取り組むならば、そのことはテナントにも伝わっているべきだろう。
環境に配慮しているように見せかけて、実態が伴っていない企業活動や製品、サービスは「グリーンウォッシュ」と批判される。今、企業活動での炎上は人権問題に関することが多いが、人々の環境意識が高まるにつれ、一貫性のない環境活動は批判の的になりかねない。
(金)