最近、取材をしていてよく耳にするのが「ブランドのファンをしっかり持てているところは強い」という言葉だ。終わらない新型コロナウイルスの感染の影響で経済が冷え込んでいる中、そうしたファンのいるブランドは健闘しているのだという。
また同時によく耳にするのが「他とは違った」「独自性」などの言葉。将来への不安から必要な出費以外はしない傾向が強まっている中で、いかに価値を感じてお金を出してもいいと思ってもらえるかが大切なのだとこのコロナ禍において顕著に感じる。
「若い世代はモノを買わない」などといわれるが、実はそうではない。自分の好きなモノにはとことんお金をかける。逆に興味のない物にはまったくお金をかけない。その差が極端であるから表面上、若者はお金をかけないように見えるだけだ。
この間、ユニクロで11年ぶりに復活した「+J」の長蛇の列や、映画「鬼滅の刃」の熱狂でグッズ売り場に群がる人たちをみていても改めてそう思う。
話題性もあるかもしれないが、やはりいかに価値を感じてくれるファンを増やしていけるかが、いつの時代にも大切になるのだろう。
(海)