《視点》ネクストシニアを狙う

2020/11/26 06:23 更新


 シニアという言葉を聞いて、何歳ぐらいの人を想像するだろう。世界保健機構(WHO)の定義によると、65歳以上の高齢者をシニアと呼ぶそうだ。

 最近、百貨店で期間限定店を開くブランドや小売店の取材をする機会が増えているのだが、よく聞くのが「ネクストシニアに訴求したい」という声だ。若年層に比べて収入が高く、金銭的にも余裕があるであろう年配層を獲得したいと考えているようだ。

 ここではネクストシニアを40代後半~50代と定義する。政府の人口推計(20年10月概算値)の年齢階級(5歳ごと)を見ると、男女ともに45~49歳が最も多く、合計で約980万人となっている。45~59歳は約2639万人で総人口の2割超となる。

 たしかに、百貨店の期間限定店を取材していた際には、2万円を超す国産ジーンズを躊躇(ちゅうちょ)なく購入したり、接客トークにしっかりと耳を傾ける年配層の姿が目に付いた。層が厚く、さらに高単価品の販売が見込めるネクストシニアにアプローチするというのは、合理的な試みなのかもしれない。

(友)



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