ワコールの「3Dスマート&トライ東急プラザ表参道原宿店」で、アバター販売員による接客を体験した。
アバター接客と言われるとスマートスピーカーと話すようなイメージだったが、同店のアバターの〝中の人〟は店内の別室にいる本物の販売員。スピーカー越しではあるが人との会話なので、やりとりはスムーズだ。3Dボディースキャナーの計測結果や、アンケートへの回答をベースにお薦め商品を教えてくれるだけでなく、客の細かな要望や悩みを理解し、適切な回答をくれる。販売員の培った技術がそのまま生かされる。
それなら対面接客で良いのでは?とも思うが、加齢に伴う悩みを若い販売員に相談しにくいなど、対面時に起こる心理的なハードルがアバターだと緩和される。もちろん、感染症の対策としても有効だろう。
販売員にもメリットがある。ゆくゆくは、自宅などリモートでも接客ができるようになり、出産や介護などで離職することなく続けられる可能性も出てくる。
「本部スタッフはテレワークになっても、販売員は店に行かなければ仕事にならない」。そう思い込んでいたが、過去の常識は新しい技術がどんどんと覆していく。
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