知り合いの整骨院の話を聞いて驚いた。コロナ禍以前よりも客数が増え、従業員もくたくたに疲れるほど。緊急事態宣言下でも感染防止に努めつつ営業を継続し、さほど客数は減らなかった。最近はコンビニよりも店が増え、競争は高まるばかり。新型コロナで客数が減り、従業員も暇そうな院が多いにもかかわらずだ。
秘訣(ひけつ)を聞くと「特にはない」。整形外科と連携を取り、長年にわたって地域密着で顧客を大事にしていることぐらい。その評判を聞き、最近はテレワークで体調が優れない若い客も増えている。
競合激化で価格競争に陥る市場は「レッドオーシャン」と言われる。アパレルはまさにそれ。競合を避けて違う市場「ブルーオーシャン」を探す企業も多いが、他の業種もレッドオーシャンだらけ。実は当たり前の話で、競合が激しくともイノベーションを起こすことでブルーオーシャンを切り開くことができる、というのが本当の理屈だ。
そう聞くと、すぐDX(デジタルトランスフォーメーション)を想像しがちだが、何もデジタルだけが手段ではない。まずは日々の業務から見直すことの重要さを知った。
(矢)