《視点》狭く深く

2020/10/02 06:23 更新


 コロナ禍にあって、店頭の客足は依然厳しいという声が目立つ。しかし、秋冬の新商品が並び始めたことで、売り上げが前年同期を上回っているという声もちらほらと聞けるようになった。顧客としっかりとした信頼関係を築けている店は、こんな時世でも強いなという印象を受ける。

 店頭での丁寧な接客や来店前後のコミュニケーションなど、地道な積み重ねで顧客の信頼を築いてきた店は、今秋物の立ち上がり、順調なスタートを切っているように感じる。企業規模の大小や、取り扱う商品の価格帯、店の立地を問わず、この傾向にあるように思う。

 コロナ禍で顧客の重要性が再認識されている。より多くの流動客が狙える街や商業施設に店を出すことで、一定の売り上げが見込める時代ではなくなってしまった。コロナが終息した後、かつてのような時代が戻ってくる可能性もある。しかし、今のうちから地道な顧客作りに取り組んでおいて損はないはずだ。

(友)



この記事に関連する記事