サービス業の間で、新型コロナウイルスへの感染予防策が広がっている。特に小売店では店舗入り口での検温や消毒の徹底が目立ってきた。煩わしさはあるが、お互いの安心のため。こうした対策を講じていることで、客と従業員の安全に配慮しているという企業姿勢も伝わる。
一方で、その対応にちぐはぐさが目立つところも現れている。先日の連休に訪れたあるキャンプ場では入場の際に検温をし、屋外に設けた臨時のデスクで受け付け業務をしていた。そこに並ぶ列も一人ひとりが適切な距離を空けられるよう、足を置く位置まで指定し、きちんと感染対策を講じていることが伝わった。
ところが、いざ入場し、まきなどを買うために売店へ行くと、屋内にもかかわらず、レジ前は長蛇の列。狭い空間にキャンパーがひしめき合っていた。入店数の制限や列を外に逃がすといったこともしていない。入場・受付時の厳密さと比べ、売店の管理はずさんで不安になった。
新型コロナは正体がまだよく分からない感染症だ。だからこそ、その対策には念には念を入れたい。
(潤)