東京オペラシティ・アートギャラリーで8月30日まで、「ドレス・コード? 着る人たちのゲーム」展が開かれている。京都服飾文化研究財団などが主催するこの展覧会は、昨年の京都展、熊本展に続き、ようやくの東京開催となった。ようやくというのは、新型コロナウイルスの影響で、約3カ月遅れての開催となったからだ。
ファッションの展覧会というと、ブランドやデザイナーのアーカイブや、時代やアイテムで切り取った展示が多いが、同展は、ハイファッションからリアルクローズの展示、アーティストや漫画、劇団との協業などを通じて、人が装う意味や、社会や文化と装いとの関係について考察している。
多様性が認められる時代とはいえ、誰に会うのか、どこに行くのかなど、服を選ぶときは最低限のTPOを考える。さらに、自分をどう見せたいか、人からどう見られたいか、目立ちたいのか、埋没したいのか。住んでいる国、働く業種、所属するコミュニティーなど、様々な要素が装いを変化させることを改めて考えさせられる。
今、提唱されている「新しい生活様式」も、これからの装いに大きな影響を与えるのだろう。
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