ブランドの魅力を伝えるために、工夫を凝らしたイベントを連発する地方の個店が元気だ。先日取材したイベントは、海外でも活躍するメンズブランドにフォーカスしたもの。そのブランドの今春夏のテーマが「いただきます」だったので、作り手への感謝を共通テーマに食と協業したイベントを開催した。
店の前の駐車場にテントを張り、地域で食育などの活動をするママたちに協力してもらい、子供たちが握ったおにぎりをはじめ地元の野菜や米を使った料理や酒を振る舞った。一般的なモードを扱う店とは一線を画した、気取らないアットホームな雰囲気がその店の魅力でもある。
イベントでは、ブランドの営業担当者が店頭で接客していた。翌週にはパリのファッションウィークでのランウェーショーが控える。そんな多忙な時期にもかかわらず、卸先でのファンとの交流を優先する姿に感心してしまった。記者も直接服に触れて話を聞けて、ブランドのファンになってしまった。
営業担当者も「ラックに並べているだけでは売れない服なので、生産背景やブランドコンセプトを伝える接客力が不可欠。さらに作り手の思いまで表現したイベントを開いてくれる店は多くない。地域の異業種まで巻き込める間口の広さは凄い」と強調した。ブランドと個店は相思相愛で長く付き合えるのが理想形だろう。
