移動自粛が解除されて以降、普段大阪にいることもあり、西日本を中心にいくつかの産地企業を回った。やはり状況は厳しく、稼働や売り上げが約半減という産地企業も少なくないが、そうした中でも動いている商品はあるという。
例えば、ちょっとしたランチョンマットやテーブルクロス。家庭での食事が増えたことで、写真をSNSにアップする際に少しでも背景を見栄え良くしたいというニーズがあるそうだ。家ナカ需要という意味では、エプロンを新たに作ったアパレルもあり、パジャマ向けの生地販売が好調という声も聞かれた。この間、多くの産地企業がマスク生産に乗り出し、よく売れたという話も聞くが、それはやはり生活に必要なものだったからだろう。
テレワークの広がりなど「新しい生活様式」で人々の暮らしが変わる昨今。家での仕事に適するよりリラックスしたものや、ビデオ会議映えする発色など、求められる服も変わってくるかもしれない。そこには新しいビジネスのヒントが隠れているはずだ。
(騎)